デスクワーク中心の40代が「トレーニング」を始めるときのコツとは?

働き盛りの40代。活発なようでいて、一日中座りっぱなし…ということはありませんか?
「人生100年時代」といわれるなか、できるだけ怪我や病気は避けたいところ。
この40代の体づくりについて、横浜本牧を中心にパーソナルトレーナーとして活動する宮原崇さんにお話を聞きました。

■デスクワークで体のバランスが崩れていく理由
デスクワークではパソコンの画面をずっと眺めることが多くなりがち。宮原さんによると、この姿勢が原因で体のバランスが崩れていくといいます。
長時間デスクワークを行うことで、肩こり、腰痛、膝痛の原因になるのはなんとなくイメージがつくと思います。では、具体的にどのようなメカニズムでこれらの現象が起きるのでしょうか。まず同じ画面をずっと見ることで頭が前方に突き出すような格好になります。これは人間の自然な動きの現象でもあります。眼の動きの方向に身体も自然についていきます。車で例えると眼はドライバーの役割にあたります。つまり画面をずっと覗き込むことで頭が前に行き、この重たい頭を支えるために首や肩周りの筋肉が過剰に緊張して、全身のバランスが崩れて様々な影響を及ぼします。
欧米での研究では「1時間座り続けることで22分余命が短くなる」「座ることは新たな喫煙」などと言われており、デスクワークの弊害はこれからの時代、ますます真剣に考えなくてはいけません。良いコンディションをつくる為にも「トレーニング」は人生100年時代に必須です。
■座りっぱなし40代ためのトレーニングとは?
では、初心者でもできるトレーニングはあるのでしょうか。宮原さんは3つのポイントを教えてくださいました。
1、40代男性の場合、姿勢をよく見せようとして胸を張ったり、お腹が出ることで肋骨が過剰に出っ張ります。これは呼吸機能に物凄い影響を及ぼします。まずはこの肋骨が出ていることを問題視していく必要があります。この呼吸が正しくできていないで筋トレなどのトレーニングをしても腰を痛めたり、肩を痛めたりしやすいので、必ず最初に行いましょう。
2、座った状態で左手を右膝の外側に置き、右手は頭の後ろに置き、右側に上体を回します。これを左右10回ずつ行います。
3、スクワットは重力に負けないためにも必須です。ポイントはつま先と膝のむきを一直線に合わせて、椅子に腰掛けるようにして下ろしていきます。10回を1セットから始めて、3セットできるように目指していきます。
■自宅でできるトレーニング
帰宅後や休日など、家庭でもトレーニングをしたいかたは、どのようなトレーニングメニューが良いか、宮原さんに聞いてみました。
上記に加えて、「腕立て伏せ」、また片脚立ちでバランス取りながらお辞儀をする格好になり、もう片脚はまっすぐ後ろに伸ばす「片脚のデッドリフト」がオススメですよ。
自己流で行いがちなトレーニングですが、専門家の意見を取り入れて、理に適った方法で実践したいところです。
責任世代だからこそ、40代こそしっかりとした健康管理、トレーニングが必要といえそうです。

◎教えてくださったかた
宮原崇さん(横浜筋トレスタジオ 代表)
横浜を中心にアスリートのコンディショニングからビジネスパーソン、シニア世代の方に向けて世界基準の理論とトレーニング方法を提供している。パーソナルトレーニング以外には次世代が怪我をしない良い作りができる環境を提供できるように、日本を代表するトレーナーや医療従事者を横浜に招いて一般の方対象の講演会主催にも力を入れている。